浦幌町は、認定こども園新築の基本計画素案を公表した。2021年度の開園を目標に20年6月着工を想定し、延べ床面積は2000m²程度を見込む。外観は曲線と直線を生かしたA、B案を作成し、敷地内の施設配置や間取りのパターン、暖房の種類などもそれぞれ示した数案から絞り込む。5月7日まで受け付けている町民からのパブリックコメントと、同中旬に予定する町児童育成計画策定委員会からの答申を経て計画を決定する。
町は築40年以上が経過した浦幌幼稚園としらかば保育園の老朽化対策として、双方を複合させた認定こども園の新設を計画。第3期まちづくり計画実施計画で総事業費を4億7250万円と試算し、建設地は幼稚園と保育園の中間地点となる東山町3の1(敷地面積2万3000m²)とした。測量や基本計画の素案作成協力は岡田設計に依頼した。
素案では平屋の施設平面図について、メイン玄関を南側にしたA案(延べ2027m²)、西側にしたB案(延べ2010m²)を提示。A案は曲線的、B案は直線的な間取りだが、いずれも方向性の段階にとどまっているため今後の設計で精度を高める。
構造は採用する暖房方式によるが、全国的な木質活用の動きからW造を取り入れる案が挙がっている。単年度施工を踏まえ、資材価格の動向や技能工確保の可否、耐用年数の検討などを通じて構造を決定する。
敷地内には建物のほか、駐車場、グラウンド、公園・散策路を整備。これらの配置は、敷地内を横断する側溝との位置関係、東側の国道38号から生じる騒音などを考慮して3案を示している。
電気、電話、下水道は西側から、上水道は南側から引き込む方針。出入り口となる敷地西側には、道道十弗浦幌線と交差し南北に延びる幅員12mの道路を新設する。災害や停電時にも対応するため、再生可能エネルギー発電の導入も検討している。
計画決定後、6月の定例町議会で事業費を追加補正する見込み。7月から19年度内に実施設計を進める方針だ。