「北海道ふっこう割」道外の認知度3割に届かず

2019年04月17日 15時00分

 インテージ(本社・東京)札幌事業所は「北海道ふっこう割」の効果と「札幌大通公園で行われる大型イベント」に関する調査結果をまとめた。北海道ふっこう割の道外での認知度は3割未満。利用のハードルとなったのは、情報不足と利用枠不足であることが分かった。

 道内529人、道外546人を対象にアンケートをした。期間は2018年12月13日から14日まで。

 北海道ふっこう割は、北海道胆振東部地震で落ち込んだ観光需要を早期に回復するため、国や道、民間事業者が連携して道内の旅行商品や宿泊料金を割引する制度。18年10月に始まり、19年3月で終わった。

 北海道ふっこう割を知っていたか尋ねたところ、道民の72%は認知していた一方、道外の人は28%にとどまった。道外の認知者のうち「利用したい」と答えたのは64%。実際に「利用した」のは6%だった。

 制度は知っていたが利用しなかった人に、どんな点が利用のハードルになったかを自由回答で質問した。「詳細が分からない」「利用方法が分からない」といった情報発信に関する課題や、「募集が終わっていた」「枠がいっぱいで利用できなかった」といった予約枠の設定に対する課題が浮き彫りとなった。

 また、大通公園で開かれる「さっぽろ雪まつり」「さっぽろ夏まつり」「さっぽろオータムフェスト」「さっぽろライラックまつり」「ミュンヘン・クリスマス市in Sapporo」の5つのイベントを対象に、認知度と参加経験を調べた。

 道民は、ミュンヘン・クリスマス市を除き認知率が90%以上。参加経験は雪まつりが66%で最も多く、夏まつりとオータムフェストが約40%、最も少ないライラックまつりで約20%だった。

 道外の人に限ると、雪まつりが93%で、他のイベントと比べて圧倒的に認知率が高かった。夏まつりとライラックまつりは30%台。オータムフェストとミュンヘン・クリスマス市は13%だった。

 参加経験は、さっぽろ雪まつりが14%。このほかのイベントは2―3%と低かった。

 道民、道外の人ともに満足度が高いのは、夏まつりとオータムフェスト。「地域の料理が食べられる」「食べ歩きしやすい」といった、食を満足できる点が評価された。


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