冬季五輪招致見据え、具体策を探る
札幌市は、冬季オリンピック・パラリンピック招致に向け、競技運営スペース確保のため大倉山と宮の森両スキージャンプ競技場の整備検討に着手した。大倉山にジャンプ台を新設する機能集約か、各競技場の整備か、2つの方向性を比較。費用や国際大会開催時の運営効率化の効果などを踏まえ、具体策を探る。
1931年に完成し、札幌五輪開催に向けて70年に改修した大倉山はラージヒル、70年新設の宮の森はノーマルヒル大会の競技場となっている。
宮の森は運営スペースが狭く、オリパラ招致を見据え、平場を確保する必要がある。一方、大倉山は宮の森より広いが、十分な余裕はない状況だ。
運営スペース確保で両競技場を整備した場合、費用がかさむ可能性があるため、比較的余裕のある大倉山に機能集約することも掲げている。
集約すれば、将来的な運営効率化が図られ、敷地整備は大倉山のみに限定できる。ただ、ジャンプ台を新設することになるため、費用面も比較して方向性をまとめる。ジャンプ台の位置やランディングバーン(着地路)の設置方法なども考える必要がある。
方向性がまとまれば、今秋公表予定の冬季オリパラ開催概要計画案に盛り込む考えだ。
(北海道建設新聞2019年4月26日付18面より)