道内食品小売大手のアークス、イオン北海道、生活協同組合コープさっぽろの今期設備投資計画が出そろった。業務システムと不動産取得を除いた店舗向け投資は、3グループ合計で約190億円。移転改築を含む新規出店は合わせて9店に上る。建て替えで売り場面積を増やすなど、老朽化した店舗を刷新して競争力を高める動きが目立つ。
アークスは、2020年2月期の店舗関連設備投資に88億円を投じる。前期(71億円)から大幅に増えた。新規出店は移転新築を含め、道内と東北で各2店を予定。広域エリアでの出店を加速し、売り上げ規模の拡大を図る。改装は26店前後を見込んでいる。
イオン北海道の20年2月期設備投資は約18億円。既存店の改装をメインとし、中核都市などの7店舗で、生花や健康、美容部門の売り場を専門店に切り替える。
同じイオングループであるマックスバリュ北海道の設備投資は30億円程度。新規店舗に約15億円、改装に約8億円を配分。残りは修繕費に充てる。出店は函館市内で2店を予定。うち1店は、広いイートインコーナーや厳選した商品を提供する「都市型モデル」を導入する考えだ。
コープさっぽろは20年3月期の設備投資に55億円を見込んだ。老朽化した施設の更新を促進していて、今期は札幌市内で2カ所を予定。中の島店では、同じ区画の南側敷地に移転改築する。
もう1カ所は、札幌市の大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づく届け出によると、北区新琴似1条11丁目115の2で「コープさっぽろ新琴似店」を計画している。
新築は知内町内の仮称コープさっぽろしりうち店のみで、2月に着工した。7月中旬のオープンを目指している。
このほか、トドックなどの配送事業を拡充するため、宅配センターを4カ所に設ける。札幌市内で豊平区に西岡センター、南区に石山センターを新築。地方では、小型拠点の「デポ」として本別、黒松内両町内に設ける。