釧路市が阿寒湖義務教育学校新築へ 7月の着工目指す

2019年05月14日 12時00分

 釧路市は、阿寒湖義務教育学校新築の主体を13日付で一般競争公告した。設備関係は電気と管をそれぞれ2件に分け、近く公告する。主体は6月4日に入札して同月の定例市議会に契約承認を求めるほか、設備関連4件も月内には入札を済ませ7月の着工を目指す。

屋体を内包した新校舎の完成イメージ

 阿寒湖中と、阿寒湖小を統合し、阿寒湖温泉6丁目7の19の阿寒湖中グラウンド北側に新施設を整備する計画。RC造、2階、延べ4912m²の屋体内包型校舎とW造、平屋、延べ66m²の物置、RC造、平屋、延べ40m²の駐輪場を設ける。2020年12月の完成、同4月の開校を目指している。

 普通学級数は各学年1クラスの9クラスを見込む。別途発注となる阿寒湖中解体費やグラウンドなど外構整備費を含めた総事業費は約25億円。

 新施設は屋体・校舎一体型で、陸屋根採用も含め落雪防止やエネルギー効率の向上などに配慮。実施設計は斉藤譲一設計・王子不動産・釧路綜合設計共同体が担当した。

 北側に位置する屋体をコの字形の校舎で包む形とし、東西に管理諸室や特別教室、日当たりの良い1、2階の南側には普通教室9室と多目的教室3室、特別支援学級8室を配置。玄関は南側に児童・生徒用、北側に屋体一般開放用を備える。

 1階東側には職員室・校長室や保健室、機械室など管理機能を集約。特別教室は1階西側に音楽室と理科室、2階東側に技術室、美術室、家庭科室、視聴覚機能を持った総合学習スペース、2階西側にPC室、図書室を置く。

 エレベーターを1基設置するほか、トイレは男子用、女子用それぞれに1基多目的トイレを設けるなどバリアフリーに配慮。内装は可能な限り木質化を図り、暖房は灯油温水式、照明はLEDとし、屋上に太陽光パネルも設置する。校舎の周囲には22台分の舗装駐車場や駐輪場、物置、舗装通路と堆雪場、学習菜園などを設ける。

 電気は強電を対象とするその1、弱電を対象とするその2、管は給排水衛生のその1と暖房換気のその2に分ける。

 10日には阿寒湖まりむ館で同校の設計内容報告会を開催。初めてイメージパースを公開するとともに、地域住民に対し設計の詳細を担当者が説明した。

 現地での工事は7月中旬ごろにスタートし、敷地東側の導入路整備や敷地造成、本体の杭打ちと基礎までを年内に進め、雪が多い20年1―3月は休止する見通し。4月からは1、2階のコンクリートを打設していき、8月ごろから内部工事がスタート。一方、周囲の外構は20年7月に着手し、本体と合わせて12月には完成させる。

 開校後の21年度は、敷地南側にある阿寒湖中の既存校舎と屋体を解体し、12月までには200mトラックや野球グラウンドを造成して一連の整備を終える。阿寒湖小は耐震強度がない屋体を解体する方針だが、校舎については未定だ。


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