再開発きっかけに病院の移転改築増加 札幌市内

2019年05月15日 18時00分

超高齢社会や医療制度変化に備え

 札幌市内で、再開発事業をきっかけに老朽化した病院を移転改築する医療法人が増えている。新札幌駅周辺地区や苗穂駅北口地区など、中心部やJR駅そばでの建て替えが目立つ。交通の利便性が高く人口が密集した所への立地だ。人手不足が深刻さを増す中、将来の超高齢社会や医療制度の変化に備え、医療・介護スタッフや患者の確保といった思惑がうかがえる。

 新千歳空港を結ぶ快速エアポートが停車するJR新札幌駅周辺では、2街区計5・5haの敷地にホテルや大学、看護学校、医療施設、商業施設、高層マンションを設ける大規模再開発の着工を控える。長期滞在の観光客に高度な医療サービスを提供する「医療ツーリズム」が新たな街のコンセプトだ。

 取り組みの軸となるのが、新さっぽろ脳神経外科病院、新札幌整形外科病院、記念塔病院で構成する医療拠点施設だ。多様な専門科がそろうため、病院間の連携により、ワンストップで患者の相談に応えられる。

 現病院はいずれも竣工後30年以上が経過し、数年前から建て替えに向けた検討を進めていた。新札幌整形外科病院の担当者は「新さっぽろにはJR、地下鉄、バスがあり、地方の患者も便利になる」と交通の利便性を高く評価。新さっぽろ脳神経外科病院の担当者は「交通や将来の人口動向など総合的に判断した」と、再開発で高まる新さっぽろのポテンシャルに注目する。

 3病院とも厚別区内に施設を構えていて、職員をはじめ、通院患者の移動に大きな負担が生じないことも決め手となった。

苗穂駅前に移転するさっぽろ病院の建設地。隣ではタワーマンションの建設が進む

 一方、医療法人社団我汝会は、JR苗穂駅のそばで進む北口開発事業に併せ、さっぽろ病院(札幌市東区北24条東1丁目)を移転改築する。周辺にはタワーマンションのほか、サービス付き高齢者住宅の新設計画が浮上。各施設との相乗効果を期待する。

 

 2019年5月15日付の北海道建設新聞(2面)から抜粋。全文は本紙でご覧ください。

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