インターステラテクノロジズ(IST、本社・大樹)の稲川貴大社長と堀江貴文取締役、酒森正人大樹町長は20日、鈴木直道知事を訪問した。観測ロケットMOMO3号機の打ち上げに成功したことを報告し、今後の射場整備への支援を要請した。鈴木知事は、道職員を派遣して開発を後押しする考えを示した。
ISTは4日にMOMO3号機の打ち上げに成功。日本の民間企業が単独開発したロケットでは初となる高度100㌔の宇宙空間に到達した。今後、2023年の打ち上げを目指して超小型衛星軌道投入用ロケット「ZERO」の開発を本格化させる。
道庁本庁舎を訪れた稲川社長は「次の射場が必要になる。宇宙産業が継続するのに大切」と新たな射場整備の必要性を強調。堀江取締役は「大樹町がスペースポートとして認知された。夢があり、人を引きつけ、観光効果もある。それ以上に産業振興の効果がある。射場ができれば北海道経済に寄与することは間違いない」と話し、整備に向けた支援を求めた。
鈴木知事は「組織が連動して、何ができるかを一緒に考えて取り組むことが重要」と述べ、道の職員を大樹町に派遣して連携を強める考えを示した。
(2019年5月21日付2面の北海道建設新聞より)