道水産林務部は、海外の法人・個人による道内の森林取得状況をまとめた。2018年1―12月に道内で確認したものは28件で、合計面積は166haだった。17年に比べると28件減少したが、面積は46ha増加した。最も広いものは、シンガポールの外資系企業が宿泊施設などの建設を目的に取得した倶知安町内の42haだった。
道は、海外資本による道内の森林取得状況を集計し、12年から毎年公表している。18年の取得状況は、居住地が海外にある法人・個人によるものが21件、108ha、国内の外資系企業によるものが7件、58ha。
取得者を国別で見ると、中国が13件(うち香港11件、マカオ1件)と最多。カナダとタイが3件、シンガポール、英領ヴァージン諸島、オーストラリア、スペインがそれぞれ2件などとなる。利用目的は資産保有や別荘用地、太陽光発電など。
地域別では国際的にリゾート地として有名なニセコ地域を中心に取引が集中している。倶知安町内の取得は、6件で79haと全体の半数近くを占めた。後志管内では同町のほか蘭越町、ニセコ町でも取得があった。後志以外では、洞爺湖町や広尾町などで確認されているほか、初山別村では資産保有目的で香港居住の個人が34ha取得した。
これで18年12月末時点の累計は181件、2725haとなった。