鈴木直道知事は7日、北方領土の元島民らと共に官邸で安倍晋三首相と面会し、北方領土問題の早期解決に向けて要望書を手渡した。首相は、6月下旬の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて行う日ロ首脳会談に触れ「(元島民らの)墓参の課題、共同経済活動、大切な平和条約交渉について前進させるように全力を挙げていきたい」と応じた。
要望書では、元島民の6割以上が亡くなり、生存者も高齢化している状況から、領土問題の解決が一刻の猶予も許されないと強調。一日も早い領土の返還と平和条約の締結に向け、強力な外交交渉を推進していくことを求めた。また、共同経済活動の早期実現や既存の取り組みを通じた協力関係の構築、元島民による北方墓参や自由訪問の改善についても要望した。