足寄町内で町産木材の集成材を使い建設を進めている「仮称・HOTEL REUS」の構造見学会が、7日に現地で開かれた。十勝管内の建設業者や自治体職員ら75人が参加し、効率的に施工できる建築工法や町産材の建材への活用方法について学んだ。
HOTEL REUSは、道東舗道(足寄)の関連会社であるASCOM(同)が運営する。北海道横断自動車道の整備が進み、町内には工事関係者が増えているが、ビジネスホテルが不足していることからホテル経営に参入した。
施工は主体設備一括で宮坂建設工業・木村建設・森下組共同体に依頼。道の駅あしょろ銀河ホール21の北側にある北3条1丁目3の1で、W造、2階、延べ1053m²の施設新築を進めている。設計はメフィスト(帯広)が担当。カジュアルモダンをコンセプトに全30室を用意し8月11日にプレオープンする。
見学会はASCOMと宮坂など共同体が主催。工法には協力会社であるナイス(横浜)の技術を活用し、ボルトやナットを使わない独自の金物で容易に見た目もよく施工できる「パワービルド工法」を取り入れた。断熱材には木材を使った「ウッドファイバー」を採用。吸湿性があり、不燃性にも優れるという。
木材は下川フォレストファミリー(下川)で集成材化し、ナイスの仙台工場で加工。ウッドファイバーも町産材を使い、苫小牧市内にある同社関連工場で製造した。
参加した上士幌町農林課の中村哲士主事も関心を示し、「ウッドファイバーの性能を知ることができた。いい検討材料になる」と話していた。