留萌振興局の野村聡局長は10日、留萌合同庁舎で着任会見を開いた。野村局長は「農業や水産業など基幹産業が収量や収益を確保できるよう、基盤整備をしっかりやっていきたい」と語り、留萌の魅力を引き出しつつ、活力を創出することを強調した。
野村局長は美瑛町出身の57歳。上川支庁(現・上川総合局)を振り出しに、知事政策部北海道サミット推進局主幹、総合政策部総務課企画担当課長などを歴任。前職は経済部産業振興局長で、留萌勤務は初めて。
留萌の魅力については「管内を回ったが農業、畜産、水産物があり資源の宝庫。観光資源や自然エネルギーもある」と話し、潜在力を発揮させるための施策展開を念頭に置く。
防災体制では2018年7月に大雨災害に見舞われ、国道232号が土砂崩れで通行止めになったことを取り上げた。道路や河川の災害に備え、防災行政ネットワークや河川減災対策協議会で、防災意識を再構築していく必要性を訴えた。
農業基盤整備は就農人口が減少しているとし、区画整理や排水対策による作業の効率化を図る。林業では適切な森林整備を行うため、林道路網と橋梁整備を推進し「豊かな森林を守り、価値を高める」と力を込めた。
水産業では初浦漁港の泊地や航路の浚渫、苫前豊浦でのハタハタ産卵藻場整備などを引き続き進めると語った。
北海道建設新聞2019年6月12日付12面より。北海道建設新聞では、同日付13面に日高振興局の柏木文彦局長、2019年6月7日付14面に空知総合局の青木誠雄局長、15面に渡島総合局の佐々木徹局長の着任会見の記事を、それぞれ掲載しています。