長く使える木材へ エムシーワールドが「液体ガラス」提案

2019年06月26日 15時00分

 エムシーワールド(本社・恵庭)は、木材利用の可能性を広げる「液体ガラス」を提案している。木材に塗布・含浸させることで、寸法の安定性や強度を高めるほか、防炎や変色防止などの機能が得られる。木材を屋内外で長く使える技術として本州ではモデルハウスや街路歩道、木製サッシなどで使われていて、積雪寒冷地の道内でも効果を実証しながら、徐々に採用を広げたいと考えている。

塗布・含浸することで防腐や変色防止などが期待できる

 液体ガラスは、微粒子化したケイ酸塩の組成液に改質を重ねた無機質系の処理剤。有機物との密着性が良く、木材に使うと防炎や防腐、変色防止などの効果が期待できる。ニッコー(本社・東京)が開発した技術で、エムシーワールドは特約代理店の1社として昨年5月から取り扱っている。

液体ガラス施工による違いを説明する棟方社長

 用途に応じて使い分けられるよう、耐火や汚れ防止、硬度強化など特化した仕様の商品群を持つ。うち主力は「テリオスウッド」と「木ごころ」だ。

 テリオスウッドは、塗布することで木の弱点を解決するトップコート材。木材にガラス質を充てんすることで燃えにくくするほか、防腐やシロアリ防止、変色対策などの効果が期待できる。

 木ごころは、木材に調湿などの特性を与える含浸材。内部に浸透させることで、木の油脂分と結合水を保ったまま、反りや狂いのない木材を自然乾燥で作れる。空隙(くうげき)を形成し、水の進入を防ぎながら蒸気を通すため、調湿効果を高めることが可能。水分が原因の膨張を抑え、寸法の安定性を図ることもできる。

 3回塗りが基本。木ごころを含浸することで木材自体の強度を高め、ガラス系シーラー「木あじ」で密着性を確保し、テリオスウッドによるトップコートで木表面の硬度を高める。内と外のダブル効果で、屋外でも安心して使える木材を生み出す。

 本州では寺院や図書館、文教施設、駅舎など多くの施工実績を持つ。エムシーワールドは道南の設計会社に協力してもらい、昨年冬から実証試験を続けている。積雪寒冷地の北海道でも効果を確認でき、今後さまざまな分野へ採用を拡大する考え。

 効果には施工力が左右する。開発元のニッコーでは合格認定制度を設け、代理店による責任施工を推奨している。エムシーワールドも合格認定を受け、近年はおがくずを粉体にした「エアー鉋(かんな)」を導入し、施工品質の向上に努めている。

 棟方忠志社長は「環境負荷の低減や省エネにつながる技術なので、賛同してくれる仲間の輪がさらに広がれば」と話している。


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