ヒトデ由来成分でカラス対策 建設業界に鳥類忌避塗料提案

2019年06月28日 12時00分

 子育て中のカラスに威嚇や攻撃されるなど注意が必要なこの時期、北海道環境バイオセクター(本社・札幌)のカラス対策グッズ「SARABA(さらば)カラスくん」が歩行者やランナーなどから重宝されている。ヒトデから抽出したエキスでカラスを寄せ付けなくする製品。最近は建設業界向けに鳥類忌避(きひ)塗料「バードコレンジャー」を用意した。カラスや猛きん類を寄せ付けない水溶性塗料で、ヘルメットや建物の屋上、鉄塔などに塗ると、ふん対策として効果を発揮。腐食防止にもなるため、手軽な維持管理策として注目されそうだ。

 ヒトデから抽出したサポニンの効果でカラスを寄せ付けない。紫外線に反応し、人間の目には見えない光を出すことで鳥類に恐怖を与える。

 20年ほど前から研究しはじめ、カラス対策グッズの開発に成功した。もともと水産系廃棄物の処理に携わり、ヒトデをバイオ技術で分解処理する仕事をしていた。あるとき、分解処理した粉体の山にカラスが寄りつかないのを見て、「忌避効果があるのではないか」とひらめいた。

 ヒトデから抽出したサポニンを「マリンサポニン」と命名し、塗料やインクと混ぜることでカラス対策グッズを作ることができた。製品化には加熱温度にポイントがあり、製造パートナーを探すには苦労が絶えなかったという。

SARABAカラスくん(左)と鳥類忌避塗料のバードコレンジャー

 最初はインクを用いたA4サイズのシートを販売。その後、道内の印刷会社に協力してもらい、フクロウの目をモチーフにしたSARABAカラスくんを手掛ける。ステッカーやクリップ、ネックストラップのほか、牛舎や農場向けのテープ仕様を用意した。

 最近は、鳥類忌避塗料のバードコレンジャーを自社製造する。マリンサポニンを全体の50%混合した水溶性塗料。市販のはけを使って簡単に塗れ、カラスのほか、カモメやトンビ、タカなどを寄せ付けない。

 液自体は乳白色をしているが、塗った後に乾燥すると透明になり、景観を重視する場所でも気兼ねなく使える。十分な忌避効果を生むため3回塗りが厳守。持続効果は1年ほどを目安としている。

 ヘルメットや重機などに塗れば、廃棄物処理場の周辺などに群がるカラス対策に有効。建物屋上の笠木などに塗布すれば、ふんで汚されたり発泡ウレタンを食い散らかされたりといった被害を防ぐことができる。風力発電所のバードストライク対策としても効果を見込んでいる。

 バードコレンジャーの価格は100㍉㍑で5400円(税込み)。ヘルメット30個分を塗ることができる。このほか業務用500㍉㍑と1㍑仕様をラインナップし、価格は要相談としている。

 三国康二社長は「カラス対策グッズ全般として、今後は米国など海外販売を強化したい。バードコレンジャーは公共施設や大陽光パネル、ビルの屋上などに効果的。広く使ってもらいたい」と話している。


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