北森カレッジ開校に林業事業者らが歓迎の声

2019年07月14日 09時00分

即戦力育成に期待、旭川市との連携も

 「林業の基礎を学んできた人、自然の中で働くことに喜びを感じる人が将来入社してくるのを心待ちにしている」―2020年4月の開校を目指している道立北の森づくり専門学院(北森カレッジ)に対し、下川町森林組合の阿部勇夫組合長や林業事業者から歓迎の声が上がっている。人材育成や確保が課題にある中、卒業後の即戦力としての存在や、将来的に企業の中核を担う人材の輩出を目指す同校への期待の高さをうかがわせる。
(旭川支社・五十嵐 亘記者)

 2年制(1学年定員40人)の北森カレッジは、主要な講義拠点となる本校舎を旭川市に、実践的な研修を行う地域拠点を道内7地域に設ける。本校舎は旭川市西神楽にある道立総合研究機構林産試験場庁舎の隣接地[MAP↗]に設置する。

本校舎の完成イメージ図。20年4月開校を目指している

 道は北森カレッジが目指す姿として、「全道各地の林業・木材産業への就業につながる産学官や地域との連携・協力によるオール北海道で運営」「道内外からの入学者を確保する北海道らしい魅力ある学院」を掲げている。教育基本方針は、1年次が北海道の林業・木材産業を中心とした基礎学習、2年次は就業に必要な実践力を養うため、道内各地で実習を重ねていく。

 林業は、将来の森林開発を見据えた事業であり、百年先にも資源確保ができるよう切った木々への責任も求められる。当麻町森林組合の中瀬亘組合長は、「ただ木を植えるだけが林業ではない。卒業生は、2年間の講義や実習で、林業の上流から下流までを学び、われわれと共通のビジョンを持ってスタートできる。絶対に必要な存在となる」と即戦力としての期待を込める。

 「植樹や森づくりの知識を生かしてもらうため、さらに踏み込んだ教育体制の構築を望んでいる」と話すのは、昭和木材(本社・旭川)の高橋範行社長。現在、旭川市が協議を進めている私立旭川大の市立化に伴い、新設を検討している「地域創造デザイン学部」との連携を意識した言葉だ。高橋社長は「北森カレッジで2年間学んだ後、旭川大への編入制度を設けることで、卒業後の進路に広がりが出るのでは」と強調。木材の集積地であり、加工の場として実績のある旭川市に校舎が建つことで得られる可能性を力説する。

 オール北海道で運営を目指す道は、北の森づくり専門学院基本計画の中で、外部講師による講義や実習を想定している。旭川市との協調運営についても重点を置いており、将来、旭川大の市立化、地域デザイン学部の創設が実現した場合、講師としての招聘(しょうへい)も視野に入れているという。北森カレッジ開校が担う林業・木材産業の推進に、関係者が寄せる思いは膨らみ続けている。

(北海道建設新聞2019年7月8日1面より)

 


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