北海道の人口減続く

2019年07月13日 09時00分

 時節柄だろう。熱中症対策の話題がちらほら聞こえてくるようになった。本道も来週から夏日の続く地域が増え、いよいよ夏本番といった趣である。命を落とす危険もある脱水症には十分注意したい

 ▼例えば成人男性の場合、体重のおよそ60%が水分。この水分が2%失われるだけで運動能力は低下し、4%を超えると頭痛や目まい、強い疲労感に襲われる。さらに10%以上になるとけいれんが起き、20%で死に至る。ことし1月1日現在の本道人口(外国人除く)が前年に比べ3万9461人も減ったと聞き、脱水症を思い浮かべた次第。お金は社会の血液といわれるが、人はそれより大切な水分だろう。血液も水分がなければ造ることはできない

 ▼総務省が今週発表した人口動態調査によると、本道の人口は前年比0・74%減の526万8352人。減少数は47都道府県の中で最も多かった。分母が違うため一概に比較できないものの、2位の兵庫県と3位の新潟県が共に2万3000人台だから断トツである。出生者は3万2765人いたが死亡者がほぼその倍に上り、転出者も転入者より若干多かったためこの数になった。つまり本道は日本で最も少子高齢化の影響が目に見える地域というわけ。一方で外国人は13・66%増の3万6061人。全国4位の高い伸び率である。ニセコ地域を中心に住む人が増えているようだ

 ▼人口は水分と違い、20%減れば地域が崩壊するというものでもない。ただ確実に元気はなくなろう。赤ちゃんにせよ外国人にせよ新鮮な水をどう入れるか。本道の大きな課題である。


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