札幌市は18日、2018年度の観光客入り込み状況を発表した。外国人宿泊者数は前年度に比べ5.7%多い271万9000人で、7年連続で過去最多を更新した。札幌を訪れた観光客数は同3.8%増の1584万6000人で、4年連続の最多更新となる。
北海道胆振東部地震の発生で、18年9月の観光客数は前年同月を14%下回った。地震の影響が生じたが、国や道、民間と連携した需要回復や情報発信により、年度累計は前年度比プラスで終えた。
外国人宿泊者は、アジア圏で全体の92%を占める。国別では中国、韓国、タイで増え、タイは49%増と伸びが大きい。アジア諸国向けのトップセールスや情報発信、新千歳空港と各国を結ぶ航空便増加が後押しした。
18日の定例記者会見で秋元克広市長は、新千歳空港と海外を結ぶ航空便の増加や海外への魅力、情報発信が、外国人を中心とした観光客拡大につながっていると説明した。
アジア圏が主力を占める中、良質な雪への関心からフィンランドなど欧米圏の直行便が開設されていると指摘。「スノーリゾートとしての魅力を知ってもらいたい」と、欧米のプロモーションに力を入れていく姿勢を示した。
(北海道建設新聞2019年7月19日付14面より)