天然骨材の量的不足に懸念 道生コン工組がアンケート

2019年08月16日 09時00分

胆振や十勝、危機感強く 製品確保へ新たな動きも

 北海道生コンクリート工業組合は、道内生コン工場の生産性向上と品質確保に関するアンケート結果をまとめた。天然骨材の供給事情については、約4割が「量的に不足されることが予想される」と回答。砂利や砂の使用割合の高い胆振や十勝、後志といった地域ほど、将来の安定供給に対する危機感が強いことが分かった。供給を担う砂利や砕石の業界では、製品確保に向けた新たな動きが出始めている。

 道生コン工組は2019年3―4月、全道189工場に対しアンケートを実施。返答率は94.7%で179工場が回答した。

 呼び強度45を超える高強度コンクリートへの対応では、JIS認証を取得している工場は7カ所、国土交通大臣認定を取得している工場は32カ所だった。主に高層のマンションやビルで使われるため、札幌を中心とする道央圏の工場が多い。最近は居住空間を広く取れるよう、柱や梁を細くするために高強度コンクリートを採用する物件も増え、規模の大小を問わず使われ始めている。

 中・高流動コンクリートについて、出荷可能な工場は81カ所だった。高速道路のトンネル工事での活用が多く、北見や網走、紋別、渡島、桧山で体制を整えている工場が目立つ。逆に釧路や根室、十勝、上川、留萌などは対応が難しいと答えた工場が多かった。

 現在使っている骨材の種類や先々の供給予測についても尋ねた。細骨材は天然骨材(陸砂や川砂、山砂)のみを使っている工場が129カ所、砕砂と併用している工場は50カ所だった。粗骨材は天然骨材(陸砂利や山砂利、河川砂利)のみが52カ所、砕石を使用している工場は101カ所、併用は26カ所あった。

 今後の供給状況について、砂は39%が「量的に不足することが予想される」と回答し、13%は品質の低下を懸念した。砂不足の理由では、44%が「骨材生産の絶対量が少ない」と回答。21%は北海道新幹線のトンネル工事などを念頭に「特定プロジェクトによる使用量増」を挙げた。

 砂利の供給予測に関しては、38%が「量的に不足することが予想される」と回答した。品質低下を懸念する声も21%あった。砂利不足の理由は「骨材生産の絶対量が少ない」が59%。砕石や砕砂の不足を懸念する声は、20%程度の少数にとどまった。

 需要家側の懸念に対し、骨材業界は対応に乗り出している。日本砂利協会は、道内で危惧されているトンネル吹き付け用を中心とした砂不足について、青森県砂利採取協同組合が北海道砂利工業組合に共同販売することを提案。道砂利工組の小沢由明理事長は6月下旬に青森へ出向き、品質や出荷方法の説明を受けた。道内の砕石会社の中でも、本州産の砂の購入や砕砂製造機の設備投資を検討する動きが出ている。

(北海道建設新聞2019年7月29日付3面より)


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