札幌市は、高速道路の札樽自動車道札幌西ICのフル規格化を周辺道路の交通混雑・渋滞対策に位置付け、有効性の検証に着手する。ことしから周辺で交通量調査に着手するほか、8日に市内で開かれる北海道渋滞対策協議会で、周辺国道を管理する北海道開発局、高速道路を所管する東日本高速道路北海道支社に連携した調査、検証を提案する。
札幌西IC[MAP↗]は上り(小樽方面行き)乗り口と、下り(札幌市内行き)降り口のみを備えたハーフIC。3・5㌔ほど東側に離れた新川ICに上りの降り口と、下りの乗り口があり、両ICを合わせてフル機能を発揮している。
新川ICは札幌市内を通る料金均一区間の西側末端に位置し、高速から札幌市内に降りる車両が集中。これまで降り口改良に取り組み、高速道路上まで連なる過度な渋滞は緩和されたが、周辺混雑は解消されていない。
一方、札幌西IC周辺は大型商業施設のイオンモール札幌発寒や石屋製菓の観光施設・白い恋人パーク、北海道大野記念病院などがあり、近くには産業団地が立地する交通量の多いエリア。
市内中心部や新千歳空港方面からの高速アクセスは、混雑する新川ICを経由する必要があり、地域からは混雑解消や利便性向上に向け、札幌西ICのフル規格化要望が挙がっている。
札幌市は新川ICへの車両集中、周辺の交通需要を踏まえ、札幌西IC拡充による交通量の分散を新川IC西側道路の渋滞、混雑緩和対策として位置付け。開発局や東日本高速道路に調査や解析で連携を呼び掛け、具体化を模索していく考えだ。
2019年8月6日付の北海道建設新聞(10面)に関連記事を掲載しています。