北駿建設(本社・北広島)は、7月16日からタイ人の技能実習生3人を受け入れている。同社にとって初めての取り組み。3人は北広島市発注の市道東1号線道路改良・東1号線雨水管渠布設で、型枠の作成や資機材の運搬などに携わっている。市内のアパートで衣食住を共にし、故郷の家族のために一人前になることを目指している。
親会社のシイナ重建(本社・長沼)が2017年からタイ人実習生を受け入れていることを踏まえ、同社でも実践。18年11月に側瀬邦彦社長が現地へ赴き採用を決めた。
入社したのは、プラッチャヤーシティクン・ナッタポンさん(38)、トーンラヤー・デーチャーさん(36)、ピモンノーク・シッテイチャイさん(34)。「真面目で礼儀正しい。あいさつもしっかりとする青年たちだ」
普段はニックネームで呼んでいて、言葉の壁は携帯型電子翻訳機を使って乗り越えている。
3人が暮らすアパートは会社が準備し家電もそろえた。また、通勤や買い物に困らないよう自転車も用意しサポートを怠らない。アパートには3人1部屋で暮らし、タイ料理のグリーンカレーを作るなど自炊生活を送っている。
仕事は、まだ先輩の手伝いや簡単な作業しかできないが、将来的には型枠工として一人前になれるよう各種資格の取得を目指す。
3人に目標を聞くと、ナッタポンさんは「頑張ってお金をためたい」、シッテイチャイさんは「早く仕事を覚えたい」、デーチャーさんは「家族のためにしっかり働くこと」と語る。
側瀬社長は「3人には故郷に家族が居て仕送りをしなければならない。会社としても経営を考えると利益は必要。決して稼ぐことだけが目的ではないが、お互いの考えは同じ」とみる。
初めての取り組みだが、仕事の教え方や生活面の支援に国籍は関係ないとし、10月には2期生を面接するためタイに行く予定だ。