耐摩耗性高く除雪時のリスク軽減 表層ABS点字ブロック

2019年08月20日 12時00分

 プレキャストコンクリート製品メーカーの東陽上村アドバンス(本社・札幌)は、摩耗や色落ちがしにくい「表層ABS点字ブロック」を開発した。コンクリート製の点字ブロック表面にABS樹脂をコーティングすることで、従来品より摩耗や衝撃への耐性を高めた。さらに側面に凹凸を設けることで、ブロック同士の結合力を向上。据え付けると目地が自動でできる仕組みとなっていて、施工性が高い。札幌や函館市内のバリアフリー工事などで採用されている。

高い施工性を誇る表層ABS点字ブロック

 耐摩耗性や耐衝撃性に優れたABS樹脂製の表層枠に、コンクリートを流し込んで成型する。ABS樹脂にはガラス繊維が練り込まれ、高い強度を確保。雨天時などの歩行者の安全性を考慮し、表面は滑り止め加工をしている。下地のコンクリートと一体化するようABS樹脂製の表層枠には特殊加工が施され、簡単に剥がれてしまわないよう工夫した。

 点字ブロック側面にずれ防止の溝とピンを設け、はめ込むことで簡単に設置できるようにした。付け合わせると自然に3㍉の目地ができる仕組みのため、施工の手間が掛からない。ブロック同士は凹凸部分でしっかり結合して一体化されることから、冬季の除雪作業中に引っ掛かったとしても、めくれ上がってしまうといった心配は少ない。

 コンクリートが下地の厚さ60㍉と80㍉仕様のほかに、ロードヒーティングなど熱の伝わりやすさが求められる場所向けに、強度に優れるレジンコンクリートを下地に使った厚さ30㍉仕様を用意している。

 国土交通省の視覚障害者誘導用ブロック設置指針に準拠した製品。日本産業規格(JIS)の高齢者・障害者配慮設計指針にも沿っている。耐摩耗や耐衝撃などを把握する性能試験を踏まえ、2018年から本格的に市場投入している。

 サンドブラスターによって耐摩耗性を調べたところ、既存の点字ブロックより5―6倍の強度があることが分かった。鉄球を用いた打撃試験でも10倍の耐性があることを把握。氷点下の気温では20倍ほどの耐性があることを確認した。

 建設機械による除雪作業中、刃先によって点字ブロックの凸部分が削り取られるなどの破損リスクを軽減できるとみている。表層枠がABS樹脂のため、経年劣化による白華現象の心配がない。黄色の発色が変わらず輝度比を維持できるため、弱視者にも安全に歩道を使ってもらうことが可能だ。

 沢田博幸専務は「会社理念〝仕事を通して幸せをともに〟の下、公共に役立つ資材を供給することをなりわいにしている。障害者や高齢者ら多くの人が安全で快適に生活できるよう、今後も広く社会に貢献し続けたい」と話していた。


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