旧日本郵船小樽支店保存修理 応札ゼロで2度目の中止

2019年08月23日 12時00分

 小樽市は21日、重要文化財旧日本郵船小樽支店保存修理の事前審査型条件付き一般競争(郵便入札)を執行したが、参加申請者が応札しなかったため中止とした。前回は指名競争で入札し、参加辞退で取りやめていた。市は参加申請者へのヒアリングを実施し、原因を究明する方針だが、再入札の時期は未定となっている。

 色内3丁目7の8[MAP↗]にある旧日本郵船小樽支店は、1906(明治39)年に完成した近世ヨーロッパ復興様式の純石造建築物。規模は2階建て、延べ964m²となっている。長期保存に向けて耐震性の確保が必要と判断し、文化財建造物保存技術協会で実施設計を進めた。

 耐震工法は、引張補強材(アラミドロッド)を用いた工法と水平ブレース設置を採用。トラス構造の屋根全面ふき替え、外壁の擬石張り替え、天井・内壁のクロスも更新する。工期は36カ月を見込む。

 1回目の入札は、市内業者の共同体を対象とした指名競争で、予定価格は税抜き5億1678万円だったが、2月6日の開札は参加辞退で中止となった。

 2回目は、建築の単体で総合審査評点1500点以上、地域要件不問を条件に事前審査型の条件付き一般競争で発注。単価の見直し、門と塀の修繕を取りやめるなどで、予定価格は4億4664万円に改めた。1社が参加申請書を提出していたが、当日は応札なしで中止とした。


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