道ポラコンがアシストスーツ事業参入 

2019年08月23日 15時00分

顧客ごとに作業動作診断

 北海道ポラコン(本社・札幌)は、労働者の作業負担軽減につながる「アシストスーツ事業」に本格参入する。100%子会社のR―e(同・東京)が、札幌を拠点とするカイロプラクティック会社と共同で体のゆがみを治すカイロスーツを開発し、通院者向けに販売。今後は顧客ごとに体や作業動作を診断しながら個人に合わせたアシストスーツや健康指導、現場コンサルなどを提供し、総合的な健康ソリューション事業に成長させたい考えだ。

 2018年7月に設立したR―eは、人の体に関する問題や不安を解決するための健康サポート企業。人生100年時代に、少しでも長く働ける世界の実現を目指している。

第1弾として上市するカイロスーツ

 一般的なアシストスーツのメーカーと一線を画し、中島康成社長は「最終的には、何も装着しなくても生き生き動ける体をつくるのが目標」と話す。心身に負担を掛けている悪い姿勢を矯正することが目標で、アシストスーツの提供はそうした目標に向けた手段の一つだという。将来的には、さまざまな企業との連携によって、個別指導や施術が受けられる仕組みづくりの実現を視野に入れている。

 カイロスーツはこの第1弾。背骨に沿って支える2本のバーの動きに腰周りのコルセットベルトが連動し、腹圧を補助することで体幹を安定させる。今後は子育て世帯向けの抱っこひものほか、変形性膝関節症やゴルフ肘に悩む人に向けたサポーターなどを開発する予定だ。

 中長期ではユーザー一人一人に合わせた治具の使い方や施術を提供するためのソフトウエアを開発し、オーダーメード型のサービスを提供する方針。スーツ設計情報検索システムで特許をことし取得するなど、着々と準備を進めている。

 具体的には、測定器やセンサーを使って個人の体の状況を測定し、次いで取得した数値をデータベースと照合しながら、最適化された解決策を個別に提案していくという流れ。アシストスーツだけでなく、栄養士による食事指導やカイロ施術、業務改善につながるコンサルティングなどを専門機関と連携しながら提供する計画だ。

 中島社長は「カイロスーツは完全カスタマイズ型アシストスーツへの布石。今後も企業との連携を広げながら、商品やサービスのラインアップを増やしたい」と話している。


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