北洋銀行、北海道二十一世紀総合研究所、日本政策金融公庫、積丹町は27日、札幌市内で記者会見を開き、ジンなどの蒸留酒を製造する積丹スピリットを資金支援すると発表した。スピリット社は、町が主導するジン製造プロジェクトの実施企業。今回の支援規模は合計で1億4000万円に及ぶ。
内訳は、総務省と積丹町からの「地域経済循環創造事業交付金」が2223万円、北洋銀・二十一世紀総研・日本公庫で組成する「北洋農業応援ファンド」からの出資が3000万円、日本公庫からの融資が9000万円。蒸留所の建築費や、蒸留に必要な専門設備の購入に使う。北洋銀によれば、農業応援ファンドとしては8件目の出資となる。
プロジェクトでは、休耕地を生かした香草類栽培をベースに独自性、希少性の高いジンを製造して地域振興を図る。総事業費は1億9800万円。
2015年から町などが事業化に向けた研究を進め、実施企業として18年3月にスピリットが発足。同社は7月からクラウドファンディングサイト「セキュリテ」で事業資金を募っていて、目標額2216万円に対して26日時点で52%を達成しているという。
会見でスピリットの岩井宏文社長は「ジンを通して、積丹を世界中の人々が遊びに来るような地域にしたい」と語った。