
トラクターに試乗する鈴木知事
鈴木直道知事は28日、岩見沢市北村地区でスマート農業技術の実地実演会と農作物の育成状況などを確認した。実際に生産者から農作物の生育状況やICT技術活用への意見を確認したほか、ロボットトラクターへの試乗を通してスマート農業への理解を深めた。
スマート農業とは、ロボット技術やICT(情報通信技術)を活用し、省力化や精密化を図る次世代農業。岩見沢市では、2013年に設立した、いわみざわ地域ICT(GNSS等)農業利活用研究会を中心に、北大大学院農学研究院の野口伸教授らとの産官学連携体制を構築しロボットトラクターなどの実証実験を実施しており、19年度には北大、NTTグループと連携協定を結び、スマート農業の実用化に向けて先進的な取り組みを進めている。
松野哲市長は岩見沢市役所北村支所で、市における農業の概要やスマート農業への取り組みを解説。いわみざわ農業協同組合の村木秀雄組合長が主要農産物の生育状況、農業基盤整備の概要を青木誠雄空知総合局長が解説した。
鈴木知事は新田農場に移動して現地を視察。生育状況を確認したほか、ICT技術導入による農作業への変化について意見を交換した。
技術現地実演会では、野口教授の解説の下、GPSを活用したロボットトラクターが遠隔操作により自動で稼働する様子を視察。実際に試乗し、理解を深めた。
鈴木知事はスマート農業に対して「課題はあるが技術自体はだいぶ進歩している。通信環境や基盤整備を連動させ、最先端の取り組みを協力して進めたい」とスマート農業実用化に向けたサポートに協力的な姿勢を示した。