元建材店の経験生かしドールハウス制作 杉山武司さん

2019年09月01日 12時00分

 滝川市街の一角にあるアトリエで、ドールハウス制作に励む杉山武司さん。滝川市で建材店を経営していたが、2001年に廃業し東京に移住。その際、模型制作に出会い基礎を学ぶ。その後、滝川市に戻り本格的に模型制作に取り組んでいる。「男のドォルハウス」と称する作品は、元建材店の経験を生かした、リアリティーにあふれている。(空知支社・鈴木 穂乃花記者)

杉山さんと作品

 1962年、砂川市生まれ、滝川市在住。01年、先行きの見えない経営に見切りを付け、滝川市にあった杉山建材を廃業。今後の人生をどのように過ごすかを考えながら、沖縄や東京に移住。東京で、立体画家・芳賀一洋氏の作品と出会う。宮城県石巻市の石ノ森萬画館に展示されている「トキワ荘」や、「北の国から」に登場した「石の家」の模型を手掛けた模型作家の作品を見て、「建築の知識も生かして、模型の世界で食べていきたい」と考え、芳賀氏の模型教室に2年ほど通い、基礎を身に付けた。

 ところが、東京では十分な作業スペースを確保するのが難しく、親の介護もあることから、07年に滝川市に戻った。そこで現在のアトリエを建設し、本格的な創作活動を開始した。

 もともと古い車やオートバイが好きだったこともあり、作品は全てアメリカの片田舎のイメージを基に、日本や北海道のテイストを入れたレトロなガレージやカフェ。塗装や研磨により、わざと古びた雰囲気を出している。これまで、大小合わせて100点ほど制作した。建具一つ一つから丁寧に作っているため、一つ完成させるのに最長半年ほどはかかるという。

 作品を作る際には「建材屋としての知識と経験があるので、普通の人よりもリアリティーを追求するのがこだわり」と話す。実際の建物の寸法をミニチュアの制作に応用するほか、建築資材を模型の材料に利用し、その建物が実在しているかのように表現している。

 本格的な創作活動開始から10年以上が経過した。しかし、いまだドールハウス制作が生業と呼べるまでに至っていないという。「自分の好きなものを1年でも長く作り続けて、地道にやっていけたら」と今後の目標を話した。

 31日から9月29日まで、岩見沢市絵画ホール・松島正幸記念館[MAP↗]で杉山武司展を開催する。作品30点や作品を撮影した写真を展示する。

(北海道建設新聞2019年8月26日付14面より)


関連キーワード: 技能 空知

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

株式会社クリエイター
  • 川崎建設
  • 北海道水替事業協同組合
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

JR札幌駅前の再開発ビル 延べ42万m²の規模で構想 
2020年07月31日 (4,698)
工事が順調に進展 仮称・苫小牧中央インター線
2020年06月16日 (2,291)
道内の「開かずの踏切」 対策検討中は残り3カ所
2020年07月13日 (1,981)
日高自動車道静内―三石間 最短ルートで最大1140億円
2020年07月17日 (1,950)
ススキノの銭湯を無人ホテルに マッシブサッポロ
2020年07月15日 (1,288)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 会社探訪記new

会社探訪記
地域に根差した企業を不定期で紹介します。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第188回は「感染対策」。形だけにならないよう、消毒液はたっぷり使い、マスクは鼻までしっかりしましょう。

連載 深掘り

深掘り
地域発展には欠かせない、新技術と それを発展させたビジネスの創出。 〝勝ち〟にこだわる経営者らの発想や アイデアを紹介します。