胆振東部地震から1年 宮坂厚真町長が震災対応振り返る

2019年09月05日 12時00分

災害対策本部員は専門性高めて

 白老ロータリークラブ(山本浩平会長)は3日、しらおい経済センターで公開例会を開いた。宮坂尚市朗厚真町長が「北海道胆振東部地震からの教訓」と題し、会員や町民、町職員らを前に生々しい発災時の様子や今後の課題などについて講演。町民と復旧復興の最前線に立つ町職員を守るために必要な対策などを語った。

発災時の様子、今後の課題を報告した

 冒頭で、宮坂町長はようやく厚真町も正常化を取り戻しつつあると、胆振東部地震で受けた多くの支援に感謝。その上で、被害状況や救助作業、支援機関の活動状況などを報告した。

 町北部山間地で山腹崩壊し、多くの犠牲者が出た。町内では30%以上の住家が全壊、大規模半壊、半壊したほか、農地や農業用施設、3200haに上る森林で被害を受けた。「共生の基として大事にしてきた山々が崩れた。自然と向き合い、安全を確保するために何をすべきか、あらためて土砂災害に向き合っていかなければならない」と述べた。

 また、胆振東部3町は国をはじめ、東日本大震災復興途中の東北6県などから多くの支援を受けた。厚真町では電気、水道、通信が混乱し、重機を動かす燃料も途絶えかけていたが、安倍晋三首相が視察、各省庁の現地状況把握によるトップダウンの指示で電気、通信、油脂類の確保が可能になった。「各関係機関とのトップ同士の協議、指示、要請が災害現場では効果的だった」と振り返った。

 「疲弊した心と体を癒やしてもらい、非常にありがたかった」と入浴や衛生的なトイレなど後方支援の重要性にも触れた。

 一方、「支援機関にいかにフル活動してもらうか。その訓練と準備が大事だとあらためて感じた」と述べ、「充て職ではなく、災害対策本部員は専門性を高める訓練が必要だ」と強調。ボランティアの力が大きかったとし、日頃の備えとして災害時の受援体制や避難所運営訓練のほか、復旧作業に当たる職員のメンタルヘルスケアと対応力を高めるレジリエンス研修などの重要性を挙げた。(苫小牧)


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