北海道警備業協会は、人命救助に尽力し警備業の社会的信頼を高めたとして、クリーンメンテック(本社・釧路市)の三津谷修平警備営業管理部課長に表彰状を贈呈した。同協会釧路支部長を務める深井政男社長が6日、表彰状を手渡し、日頃からの鍛錬をたたえた。
三津谷課長は、7月28日に開かれた第47回釧路湿原マラソンの警備業務に従事していた。午後1時すぎに湿原の風アリーナ釧路の駐車場に駐車していた車内で意識を失っている男性がいるとの報告を受け、現場へ駆け付けた。
男性は熱中症により、意識、呼吸、脈拍が確認できず体温が低下し、口から血を流している状況だった。同乗者が胸骨圧迫処置をしていたものの、適切ではないと判断し三津谷課長が交代し圧迫を開始、救急車の到着まで処置を続けた。男性は搬送後、後遺症もなく8月3日に退院した。
三津谷課長は以前、普通救命講習を修了していたため適切な対応を取れたが「自分がやることになるとは思ってもいなかったが、命が危ないと感じ心を決めた」と振り返り、今後は社員にも救命措置の指導ができるよう、より高位の資格取得を目指すと意気込んだ。
深井社長は警備が安全を守るための重要な業務であるとした上で「さまざまな場面に遭遇することがある。そうした事態に役立てるようにしていきたい」と述べた。(釧路)