島牧村在住の中田美和さんがフランスのビジネススクール「INSEAD(インシアード)」を卒業し、MBA(経営学修士)を取得した。今後は「学んだことをファミリービジネスに落とし込み、これからのサクセッション(継承)や事業戦略を一緒に話し合いたい」と意欲を示している。
1987年島牧村生まれ。2005年に立命館アジア太平洋大に入学し、起業家教育に特化した米国・バブソン大への編入などを経て10年に卒業。バークレイズ証券などで勤務した後、15年に帰国し、現在は実家の寿都石油で取締役に就いている。
インシアードは、世界トップ級のビジネススクールだ。社会人留学支援校の青山TGセミナー(東京)のサポートを受けて18年8月に入学。社会の仕組みを変えるシステムイノベーターになりたいという意気込みの下、10カ月のプログラムをこなし、MBAを取得した。
印象的なプログラムの一つは「スプラッシュ」というコミュニティープロジェクト。チームビルディングの一環で、キャンパス横の病院に通う子どもたちのために遊び場をつくる授業だった。全体計画や設計図のない真っさらな状態から、遊び場の完成を目指した。
「リーダーは、今後どうなるか分からない不確かなことも予測しながら、チームを引っ張っていかなければならないことを学んだ」と明かす。
教授陣から言葉で一番響いたのは「あなた自身、何を求めているの」という質問。「過去の自分は、周囲の期待に沿いたいという思いから進む道を決めてきた。今後は本当にしたいことをやりたい」と話していた。
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