土木学会(林康雄会長)は、2019年度の選奨土木遺産を決定した。道内からは「岩松ダム」[MAP↗]と「旧運河橋」の2施設が選ばれた。北海道支部が11月15日に札幌ガーデンパレスで認定の授与式を開く予定だ。
土木遺産の認定制度は、土木遺産の顕彰を通じた歴史的土木構造物の保存などを目的に2000年度に創設。選考委員会(天野光一委員長)が全国から28カ所を選出し、道内での認定は44カ所となった。
「岩松ダム」(新得町)は1942年竣工で、北海道電力が道内で最初に建設した岩松発電所の発電用ダム。コンクリート重力式で堤高37・2m、堤長190・5m、有効容量413万1000m³の規模と竣工当時は道内最大級で、現在も稼働し道東部の産業発展に大きな貢献をしている。
開発局保有の「旧運河橋」(石狩市)は鋼材の節約や軽量化、美観の向上を目標に新技術導入に挑んだ全溶接単純鋼板桁橋。36年竣工と北海道最古、国内でも最初期の導入事例となっている。
認定授与式では同会場で記念講演会も開く。