北広島市は公共施設の利用状況や維持運営費、老朽化度合いなどをまとめた公共施設カルテを作成した。対象の116施設を全て建て替えた場合、254億6630万8000円かかると試算。各施設の方向性は、早ければ年内に素案を策定する個別施設計画で示す考えで、適切な施設管理に努める。
対象施設は集会施設をはじめ、スポーツ・レクリエーション系施設、教員住宅、子育て支援施設、消防施設など18分野。公営住宅や小中学校は個別の計画が既にあるか策定中のため、含んでいない。
カルテには、利用状況や2017年度にかかった維持・運営費、修繕履歴、耐震性、老朽化状況などを掲載している。
建て替え費用が最も高額なのは、芸術文化ホール(SRC造、4階、延べ5270m²)で21億800万円。1997年度の建設で、老朽化状況は42%だった。17年度にかかった施設維持・運営費は7994万4000円。耐震性は満たしている。
総合体育館(RC造、2階、延べ5393m²、86年度建設)が19億4148万円、広葉交流センター・旧校舎(RC一部S造、2階、延べ4633m²、74年度)が18億5320万円と続く。
このほか、図書館(SRC造、3階、延べ4124m²、97年度)が16億4960万円、ふれあい学習センター(RC造、2階、延べ2558m²、05年度)が10億2320万円と見積もっている
個別施設計画では、16年度に策定した公共施設等総合管理計画に沿って、各施設の今後10年間の更新に関する考え方や、建て替え・長寿命化・改修・廃止・統合といった方向性を示す。人口や利用する世代、耐用年数などさまざまな情報を基にまとめる考えだ。