鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局は、ニセコ町内で進める北海道新幹線札幌延伸工事のうち明かり区間1100mについて、2021年秋ごろの発注を予定している。全て高架橋とし、22年春の本体着工、26年3月の完成を見込んでいる。
10日にニセコ町内で開いた、住民向けの北海道新幹線工事進捗(しんちょく)状況説明会で明らかにした。
新函館北斗―札幌間212㌔のうち、ニセコ町内の整備延長は20・1㌔。このうちトンネル部分は95%を占める。
明かり区間は、昆布トンネル―ニセコトンネル間の約500mを区間1、ニセコトンネル―羊蹄トンネル間の約600mを区間2として説明。区間2では、町道照覚寺通との交点付近に、約30㌔ごとに設置する補助き電区分所(変電設備)を整備する。
先行整備するトンネルの掘削状況は3日現在、昆布トンネル桂台工区(4800m)が4300m、同宮田工区(5610m)が4100mまで進む。ニセコトンネル(2270m)は580m、羊蹄トンネル比羅夫工区(5569m)は123mとなっている。羊蹄トンネル有島工区(4181m)は21年夏の掘削開始を予定する。
説明会ではこのほか、町水道水源の一つである桂地区飲料水供給施設で水が枯れたことに関し、住民から質問があった。機構は、ことしの降雨量が例年より少ないため、来春までの試験井などの経過を観測して判断したいとした。
(北海道建設新聞2019年10月12日付11面より)