長く利用される橋目指す
十勝地域のシンボルを果たす十勝大橋の将来像を話し合う十勝大橋整備計画検討委員会は10日、劣化が見られる御影石敷き歩道の補修について、アスファルト舗装への転換を支持する考えを示した。橋を管理する帯広開建はこの場合の工事費を7000万円とみており、2020年度以降に橋面防水なども含む歩道補修に取り組む方針。委員からは御影石の鮮やかな景観を尊重する声も挙がったが、長く利用される橋を目指し、経済性や安全面などから総合的に判断した。
十勝川に架かる241号十勝大橋[MAP↗]は、帯広市と音更町を結ぶ橋長501mの斜張橋。十勝川拡幅のため1996年に架け換えたもので、21世紀の十勝のシンボルとして整備するため関係者や学識経験者らで同会を組織し検討を続けてきた。
これまで補修を重ねてきたが、架橋から20年以上が経過。赤系の御影石タイルで覆っている歩道にひび割れが生じ、水が内部に浸透して橋の劣化を早める可能性があることから、今後の補修について協議するため、10日に会合を開いた。
補修方法には、現況と同じ御影石のほか、通常かカラーのアスファルト舗装がある。御影石は目地からの水の浸透や同一資材調達の難しさがあり、美観を保つにはカラー舗装の選択肢もあるがコストが高額。「イベントがあるときには華やかな方が雰囲気がある」との声もあったが、維持管理のしやすさや接続する道路がアスファルト舗装となっていることなどから、通常のアスファルト舗装が妥当と判断した。
(北海道建設新聞2019年10月12日付9面より)