最新技術・安全策習得へ
日本砕石協会の砕石フォーラム2019(第46回全国砕石技術大会)が、16日から札幌市内で始まった。北海道での開催は21年ぶり。18日までの3日間、砕石事業者や建機メーカーなどが最新の生産技術や安全管理策についての講演や、現場見学会を企画する。日砕協の西村耕一会長(埼玉・両神興業社長)は「砕石業は強じんな国土をつくるための業界。フォーラムを通して技術・安全を習得し、これからの砕石業界の大きな糸口にしよう」とあいさつした。
16、17日は講演会をかでる2・7で実施し、砕石事業者による一般講演9件、建機やプラントメーカーなどの賛助講演15件を予定する。18日は見学会を企画し、Aコースは岡本興業(本社・札幌)藤野工場とハラダ産業(同)札幌砕石事業所、Bコースは仁木町尾根内の北海道新幹線・二ツ森トンネル工事を視察する。
開催に際し、北海道地方本部の岡本繁美本部長は「21年ぶりに北海道で開催されることをうれしく思う」とあいさつ。大会実行委員長の久保晋典技術安全委員長(和歌山・豊工業所社長)は「砕石業者の持続的な発展には、業界全体の社会的地位の向上が不可欠。各会員がアップデートする会になれば」と述べた。
初日は14人が講演。うち岡本興業の杉下隆彦執行役員事業部長らは、浜頓別工場でのC―1540RS導入について話した。米国・テレックス社の自走式コーンクラッシャーで、日本代理店の栗本鉄工所(本社・大阪)を通して導入。1台で採石の破砕と選別ができ、通常は浜頓別工場で稼働させ、オフシーズンの冬場は茨城県内の笠間工場へ移設し、1年中フル活用していることを報告した。
ハラダ産業の安保陽一副社長とシンカン(本社・当別)の横田広彦氏は、石狩地区鳥獣被害対策広域協議会の一員として16年度から実施しているエゾシカ捕獲事業を紹介。進入防止柵や薬剤散布で食害を防ぐとし、捕獲方法・手順を説明した。
このほか特別講演では、北海道経済産業局の近藤裕之資源エネルギー環境部長や北海道森林管理局の河野裕之森林整備部長ら4人が、道内での施策などを話した。