苫小牧市議会がIR誘致を採択 環境影響調査費も可決

2019年10月30日 15時00分

 苫小牧市議会は28日の臨時会で、議員提案されたカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に関する決議を、19対8の賛成多数で採択した。決議には、苫小牧国際リゾート構想に掲げるIR誘致へのチャレンジの取り組みを支持することと、特定複合観光施設区域の一つに選ばれるよう、誘致に対する活動を推進するという文言が盛り込まれた。この結果などを参考に、鈴木直道知事は年内にも誘致の是非を判断する。

 決議は、自民系の会派が提出。決議文では、人口減少と少子高齢化、経済規模が縮小する中で、新たな成長戦略の一つとして、雇用創出や地域経済活性化に大きく寄与することを期待。市民から懸念の声が多いギャンブル依存症と自然環境対策については、市と道が必要な施策を策定、実施する責務を求めている。また、申請主体となる道には道民の理解を十分に得た上で、北海道全体のビジョンを持ってIR誘致に向けた取り組みを進めることを要望した。

賛成多数でIR誘致に関する決議を採択した

 決議に先立ち、審議された国際リゾートエリアの環境影響調査事業費1798万6000円を盛り込んだ一般会計補正予算も19対8の賛成多数で可決。19年度一般会計予算は789億4318万7000円となった。

 この事業は、既往資料を基に区域内の自然環境の正確な情報を把握し、IRを含むまちづくりによる環境影響予測と、その保全措置について検討するのが目的。

 市は今後、11月上旬にも環境影響調査の受託事業者を選定し、契約を締結、来年3月末までの業務完了を目指す。調査結果を踏まえ、必要な追加調査がある場合は道と協議を進め、整理した正確な情報を基に苫小牧国際リゾート構想の理解推進に努めていく。

 臨時会後の記者会見で岩倉博文市長は、「補正予算が可決、IR誘致への決議が採択されたが、われわれにとってはまだスタートラインに立っていない。スタートラインに立てるよう引き続き活動に取り組んでいく」と述べた。「議会が意志をはっきりさせたということなので、鈴木知事に決議の報告をしたい」と話し、「道と市が連携かつ連帯しながら、早く行動していきたい」と期待した。

 決議を受けて道の担当者は「引き続きグループインタビューの実施など道のすべきことをしていく」と話した。道は、11月中にグループインタビューや地域説明会で実施したアンケートを集計し、判断材料の一つにする。

(北海道建設新聞2019年10月30日付4面より)


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