道が政策評価委でBPアクセス道を了承

2019年11月11日 09時00分

公共性確保など付帯意見3点

 道は7日、札幌市内のかでる2・7で北海道政策評価委員会(会長・鈴木美佐子北海学園大法学部教授)を開いた。公共事業事前評価の対象で、北海道日本ハムファイターズのボールパーク(BP)へのアクセス道路として計画する仮称・きたひろしま総合運動公園線を最終的に審議。公共性確保や自然環境を監視する協議会の設立を求めたほか、総合運動公園の整備に大きな変更が生じた場合は適宜、政策評価の対象にすることなど厳しい付帯意見を付けることで事業化を了承した。

 同路線は、BP建設予定地[MAP↗]にアクセスする約5㌔の道路。このうち、未開削区間の2・8㌔を整備する。道路工は2・5㌔、幅員は車道6・5mで、路側帯を含めた全幅は9mとなる。橋梁は4基で、合計延長300mを計画している。事業期間は2020―22年度で、事業費に63億円を見込む。

 この事業を巡っては、必要性や効果、代替案の検討、環境への影響・配慮などを視点に7月の公共事業評価専門委員会で審議し、意見を付ける条件で国費要望を承認。親委員会である今回の政策評価委員会で付帯意見を含め、最終審議した。

付帯意見の確実な実行を求めた

 付帯意見は、①求められる事業の目的や公共性を確保し、道民に十分な説明責任を果たす②きたひろしま総合運動公園の整備などに大きな変更が生じた場合は、適宜、政策評価の対象とする③希少な動植物は可能な限り保全措置を講じるとともに、自然環境を監視する協議会等を設立して保全措置の実行性を高める―の3点。

 委員からは、BP構想の全体像が判明していないことや、公共性の観点から反対意見も上がったが、BP開業後は周辺道路での交通渋滞発生が確実であることを問題視。道の担当者は、今後も事業の進捗(しんちょく)状況を委員会で報告していく考えを示すことで理解を求め、出席した委員10人のうち2人が反対したものの承認となった。


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