札幌市やJR北海道などが北5西1・西2再開発で準備組合を設立へ

2019年11月13日 07時00分

 札幌市とJR北海道、同社グループ3社は11日、札幌駅に隣接した北5西1・西2地区の再開発準備組合を設立した。基本計画立案や設計を円滑に進めるため、早ければ年内に準備組合を通じ事業協力者となる民間事業者を公募する。JR北海道の島田修社長は地上47階の複合施設「渋谷スクランブルスクエア」を開発イメージに掲げ「JRタワーより高層を目指す」と展望した。

 札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合は市とJR北海道、同社グループの札幌駅総合開発、JR北海道バス、JR北海道ホテルズの5地権者で構成する。同日、市内で設立総会を開き、理事長に吉岡亨札幌副市長、副理事長にJR北海道の小山俊幸副社長が就いた。

 2020年度上半期に基本計画を策定。基本・実施設計を進め、22年度までに再開発に必要な都市計画決定を目指す。これらの推進に民間の事業協力者を募り、その活力や専門的なノウハウを生かす。

 23年度には事業認可を得て、本組合を設立後に着工。青空駐車場の北5西1街区から工事を進め、29年秋に全体完成のスケジュールを描く。

 基本構想によれば、新幹線駅隣接地となる西1街区の市有地とJR北グループが西2街区に持つ商業施設「エスタ」を一体開発した、複合再開発ビルの建設を計画。

 低層に商業、中層にオフィス、高層にホテルなど都市機能を集積。両街区の1階にバスターミナルを設け、西2丁目通の上空にバスターミナルや各交通機関を結ぶ交通待合交流空間を配置する。

 総会後の会見で秋元克広札幌市長は新幹線開業や30年の冬季五輪・パラリンピック招致を見据え「新たなシンボル空間を創出したい」と強調。円滑な交通結節と都市機能集積に加え、環境に優しく災害に強い最先端の都市モデル構築を目標に掲げた。

 島田社長は1日に東急、JR東日本などが東京都内で開業した渋谷スクランブルスクエアを開発イメージにJRタワーを上回る高さ200m余りの超高層ビルを目指すとした。創成東地区との連携に向け北5東1街区へ新幹線東改札設置や創成川通上空の街区接続を検討する考えを併せて示した。

(北海道建設新聞2019年11月12日付1面より)

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