市街地コースがベースに 競歩は駅前通周回
東京五輪2020大会の組織委員会と札幌市、道は18日、マラソン、競歩の発着地を大通公園[MAP↗]とする方向で合意した。マラソンは北海道マラソンのコースをベースに市街地を2周し、競歩は札幌駅前通を周回する。今後、国際オリンピック委員会(IOC)、国際陸上競技連盟などと議論を深め、12月4日のIOC理事会で提案する方針だ。
この日、札幌市内で開いた第2回実務者会議で、組織委員会が素案を示した。
発着地を札幌ドーム、円山公園と比較検討した結果、大通公園で方向性がまとまり、札幌駅前通とつながる地点周辺を提案した。
この周辺は平たんで仮設物が作りやすく、マラソンと競歩が同じ会場エリアで人員などを共有できる運営面を評価。北海道マラソン発着地で知見が得やすいことも、短期間で準備を進める上で重要な視点となった。
一方で、夏の大型イベントと開催時期が重なるといった課題が残り、今後は解決に向けた調整が必要になる。
コース素案は、マラソンが北海道マラソンをベースに2周回、競歩は駅前通を主体とした1㌔を20周と2㌔を25周する方針を提案。
会議終了後、記者団に対し組織委員会の森泰夫大会運営局次長は「確定に至っていない」と前置きし、IOCなどと議論を重ねる意向を示した。「早めに決めないと、さまざまな調整に入っていけない」と早期決定を目指す方針だ。
日程については、今回の会議で議論しておらず、関係団体との議論を先に進めることになる。IOCは従来通り大会最終日に男子マラソンの実施を求めるが、ドーピング検査で課題が指摘されており「どう解決していくかが焦点」と述べた。
11月中に開催する次回の実務者会議では、会場に関する諸課題や関係団体との議論を踏まえた状況のほか、日程についても話し合いたい考えだ。