大手デベロッパーのダイビル(大阪市北区中之島3丁目6の32、園部俊行社長)は、札幌・大通の商業施設ピヴォと隣接するビル2棟を取得した。ホテルやオフィス、商業店舗などが入る複合施設として再開発することを視野に入れている。同社が道内でビルを取得するのは初めて。
取得したのは、南2条西4丁目11で中心街ビルが所有していたピヴォ(地下3地上9階、延べ2万814m²)とペンタグラムビル(地上3階、延べ214m²)、桂和商事が持つ桂和MTビル(地下2地上7階、延べ2567m²)の計3棟。それぞれ隣接していて、敷地は計3113m²に上る。ダイビルは11月27、28日に両社と売買契約を結んだ。
3棟は築30-50年で老朽化が著しく、ピヴォとペンタグラムビルについては旧耐震基準のまま。雑貨やスポーツ店、レコード店、洋服店など約50店舗が入るピヴォは継続してテナント運営する方針だが、将来的には中心街ビルと連携して再開発する検討を進めている。
整備スケジュールは未定。ダイビルの担当者は「未耐震なのは承知している。スピード感を持ってやっていきたい」と話している。
商船三井グループのダイビルは、東京や大阪を中心に不動産開発やビル賃貸などを手掛けている。2018-22年の中期経営計画では、国内で650億円を投資する予定で、この一つとして地方中核都市を挙げる。札幌は、30年度に北海道新幹線開業を契機とする街の発展や観光資源に注目して決めた。市内に事務所を構える準備も進めている。
(北海道建設新聞2019年12月03日付2面より)