物流の円滑化に期待
網走開建が整備を進めてきた旭川紋別自動車道丸瀬布遠軽道路の遠軽瀬戸瀬IC―遠軽IC間6・8㌔が21日、開通した。遠軽町武道館で開催した記念式典には関係者や地域住民ら約160人が参加。物流の円滑化や周遊観光促進、救急医療の安定化などを支えるインフラの完成を祝った。
丸瀬布遠軽道路は、供用済み区間の先端である遠軽町丸瀬布ICから遠軽ICまでを2車線で結ぶ延長18㌔、幅員13・5m、設計速度80㌔の高規格幹線道路。2006年度に事業化し、08年度から工事着手。16年度には中間点にある丸瀬布IC―遠軽瀬戸瀬IC間が開通となっていた。今回の開通で総延長は約98・5㌔に達し、旭川から紋別までの移動時間は2分短縮となる。
午後3時の供用開始を前に開かれた記念式典で、旭紋道早期建設促進期成会会長の宮川良一紋別市長は「遠軽ICが開通することは、物流効率化や緊急搬送の確保など重要な意味を持つ。引き続き遠軽―上湧別間の調査促進や早期事業化、全線開通に向け協力を」と紋別への延伸を訴えた。
国土交通省の池田豊人道路局長は「先日、遠軽―上湧別間の計画段階評価に着手したが、速やかに手続きを進め、事業に入れるようにしたい。全線の開通に向け、全力で取り組む」とあいさつ。
このほか、来賓の武部新、佐藤英道各衆院議員、鈴木宗男参院議員や鈴木直道知事の代理として出席した中野祐介副知事がそれぞれ祝辞を贈った。
遠軽町の佐々木修一町長による遠軽地域の歴史や教育、産業の紹介、開通効果をまとめた映像観賞、遠軽がんぼう太鼓の演奏を実施した後、地域の小学生を交えてくす玉割りとテープカットを行った。
式典終了後、参加者一同は遠軽ICに移動。開通を祝い、物流業者のトレーラーなど車両約60台が通り初めをした。
(北海道建設新聞2019年12月24日付7面より)