19年度上半期は753万人 一方外国人宿泊客は減少
十勝総合局は、2019年度上半期(4―9月)の管内観光入り込み客数と外国人宿泊客数をまとめた。NHK連続テレビ小説「なつぞら」放送などの追い風を受け、入り込み客数は前年度同期比6.2%増の753万3500人で過去最高を記録。一方で外国人宿泊客数は台湾からの宿泊客数が14.2%減少したことなどを受け、2.4%減の5万9777人にとどまった。
入り込み客の内訳を見ると、道内客は2.9%増の546万9400人、道外客は16.1%増の206万4100人と大きな伸びを見せた。
入り込み客数が最も多かったのは帯広市で228万6500人。観光施設では、道の駅なかさつないが57万8100人と最多となった。上位10カ所の施設のうち8カ所で前年度同期の客数を上回っている。
外国人宿泊客数では台湾が2万1693人で首位を守ったが、欧州への直行便などが就航した影響により前年度同期から3500人以上減少。昨年も2位の韓国は日韓関係悪化の影響によって、9月に75.4%減少するなど前年比4.3%減の9465人にとどまり、3位の香港との差はわずか10人に縮まった。
商工労働観光課では、神田日勝記念美術館の来館者数が前年度同期の5倍以上となるなど、なつぞらの放送や大型連休が好天だったことが入り込み客数増に貢献したと分析している。
三井真局長は「訪日客対策では1つの国に依存せず、幅広く十勝をアピールすることが必要。過去最高の結果にとらわれず高齢者や体が不自由な方にも優しい観光にも力を入れたい」と話した。(帯広)
(北海道建設新聞2020年1月29日付7面より)