苫小牧市は、道立苫小牧高等技術専門学院の入校者を対象に技能習得奨励金の創設を検討している。4月以降の入校者を対象に、1年次に教科書や作業服などの個別経費を助成する。一人当たり10万円、授業料免除者は5万円を予定。20年度当初予算案に経費として200万円を盛り込む。
同高等技専は17年度から2年制となり、より高度な技術が習得できるようになった。また、地元業界団体から卒業生を雇用したいとの要望がある。
金属加工科、機械科、電気工事科の3つの訓練科で構成し、年間授業料は18万4800円。入学金や授業料などを含み、初年度は30万―35万円ほどの経費が必要だという。
市工業・雇用振興課では初年度に必要な経費に奨励金を活用してもらい、地域の技術者養成を促進したい考えだ。
同高等技専の入校者数を見ると、19年度は定員30人に対し8人にとどまった。しかし、毎年、訓練生数の5倍前後の求人があり、直近5年間の就職率は80―90%と高い水準。うち70%以上が苫小牧市内に就職している。
(北海道建設新聞2020年2月3日付13面より)