日本重化学工業(本社・東京)と三井石油開発(同)は、ニセコ・蘭越地区の地熱資源開発調査で、2019年度に実施した小口径地熱調査井掘削により2万5000㌔㍗以上が期待できるとの結果を明らかにした。20年度以降は3カ所で大口径地熱調査井を掘削する計画だ。
17日、蘭越町民センターで開いたニセコ・蘭越地区地熱資源利活用協議会で両社が説明した。16年度から地熱発電の調査事業を進めている。19年度の調査は尻別川支流ニセコアンベツ川左岸のホテル甘露の森[MAP↗]の近くで、深度1795㍍、口径8㌢の調査井を掘削し、最深度で230度以上の地熱が確認できたとした。
本来の熱源が想定される場所付近での温度が確認できたことから、目標の2万5000㌔㍗が期待できる。
今後は、小口径調査井から北東側ニセコアンベツ2号川上流に大口径の調査井掘削を計画。20年度はA基地で深度2000㍍を2孔、21年度にB基地、C基地でそれぞれ1孔の掘削を予定。22年度までの調査費は40億―50億円を見込んでいる。
(北海道建設新聞2020年2月18日付3面より)