全線地下トンネル案が有力
北海道開発局は27日に札幌市内で開く社会資本整備審議会道路分科会第23回北海道地方小委員会において、国道5号創成川通(都心アクセス道路)の第3回計画段階評価を実施し、同路線の整備方針を固めたい考えだ。前回会合では全路線を地下トンネルとする構造案が有力視されており、同案を提案する公算が高いとみられる。
都心アクセス道路は、札樽道札幌北ICの混雑解消・札幌都心部と高速道路の直結を目的とし、札幌市北34条付近から北3条付近までの約4㌔で計画。新規事業採択前に複数案を比較・評価する計画段階評価では、有識者からなる道地方小委に対して①全線地下トンネル②メインは高架橋で都心部のみ地下トンネルの複合③札幌都心へ向かう下り線の一部を高架橋とする上下線分離④現道活用―と4構造案を事務局の開発局が示していた。
当初①の全線地下トンネル案は重要施設に支障があるため困難とみられたが、整備手法の見直しで支障物を回避し事業費も1000億―1200億円程度に圧縮でき委員も評価。オープンハウスで住民意見を集めていた札幌市も市議会に対して①の案を全線地下トンネルが「最も評価できる」と答弁するなど多方面から有力視されている。
委員会で事務局案が承認を受けた場合、都市計画変更や環境影響評価など新規採択に向けた手続きに入る見通しだ。
(北海道建設新聞2020年2月27日付1面より)
続報
2020年2月27日の社整審小委で、全線地下トンネル案が承認されました。北海道建設新聞2020年2月28日付1面では、道路整備のイメージ図つきでこの件について報道しています。
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