占冠―トマムに970億円 20年度の道内高速道路暫定2車線4車線化

2020年03月12日 09時00分

 国土交通省は10日、財政投融資を活用して暫定2車線区間の高速道路を4車線化する拡幅工事について、2020年度は全国15区間、延べ約110㌔に新規着手する。道内は道東道占冠IC―トマムIC間の19・9㌔に事業費970億円を投じる計画だ。今後は予算成立後の事業認可に向け有識者の意見聴取などの手続きを進める。

 暫定2車線区間の4車線化は、19年度から始まった「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3カ年緊急対策」に盛り込まれたもの。19年9月に東日本高速道路など高速道路3社が策定した「高速道路における安全・安心実施計画」においては、10―15年で暫定2車線区間を半減することを掲げており、優先的に4車線化すべき箇所として対面通行区間の延長880㌔を選定している。

 道内の優先整備対象は対面通行延長136㌔で、内訳は道央道八雲IC―国縫IC間の約17㌔、伊達IC―登別室蘭IC間の約18㌔、和寒―士別剣淵間の約14㌔、道東道千歳恵庭JCT―十勝清水IC間の約87㌔。19年度の財政投融資計画においては優先整備区間のうち道東道トマムIC―十勝清水IC間9・5㌔に事業費約300億円を投じる計画が既に承認されている。

 20年度は1兆1200億円の財政投融資を活用予定で、4車線化区間としては全国15区間、延べ約110㌔を選定している。このうち道内からは承認済みの箇所と連続する占冠IC―トマムIC間19・9㌔が選ばれている。

 今後は有識者への意見聴取や事務手続きを進め、3月末に見込まれている予算成立後速やかに事業認可したい考え。4車線化に関わる用地買収はおおむね完了しているため、認可後は調査設計、交通規制など工事計画の作成といった業務に入る見通しだ。

(北海道建設新聞2020年3月11日付1面より)


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