飫肥杉外装材などの新製品を提案 スズキトレーディング

2020年03月16日 15時00分

木の「ぬくもり」で空間演出

 木材・建材販売のスズキトレーディング(本社・札幌)は、ルーバー調を再現できる飫肥杉(おびすぎ)の外装材や北海道産タモのフローリングなど、木の良さを生かしつつ機能性や意匠性を向上させた新製品を提案している。施工を含めて提案し、幅広い現場で扱ってもらいたい考えだ。

飫肥杉の外装材。組み合わせ次第でデザインの幅が広がる

 1974年創業。無垢(むく)の素材をメインに内装材・外装材やフローリング、デッキ材などを扱う。当初は輸入材のウェスタンレッドシーダーやパイン材が主だったが、近年は国産材のニーズの高まりから九州産の飫肥杉や北海道産カラマツ・トドマツなどの扱いが増えている。

 2月に新製品約20点を加えたカタログを発刊した。

 外装材の「スズトレサイディング」シリーズは、水に強く腐りにくい赤身部分が主体の飫肥杉を以前からラインアップしている。今回、表面の溝がない「チャネル1ライン」と溝が1本の「チャネル2ライン」、溝が2本の「チャネル3ライン」の新たな形状を用意。組み合わせて使え、ルーバー調や多数のサイディングを施工しているかのような再現ができる。デザイン性を追求してシャープな箱目地とし、相欠け加工を施している。

 横張りは雨水やほこりが溝にたまる恐れがあるため、縦張りを推奨。耐久性の向上と美観性を考慮し、塗装してから施工することを勧めている。

 粗い表面が特長。塗料がしっかり染み込む分、長持ちするほか木の風合いが出やすい。一般住宅や店舗、公共施設などに向けて提案している。

 内装材「スズトレパネリング」シリーズには節が小さく少ない、希少価値の高い「無地上小」の杉の羽目板や、道産のタモを使ったオイル塗装の羽目板、フローリングなどをラインアップした。

 木材を高熱乾燥させる「サーモウッド」技術を活用して寸法安定性と耐久性を向上させたレッドパインのラフボードは、テーブルに加工するなどアイデア次第で活用の幅が広がる。

 このほか、三井化学産資(本社・東京)の水性木材保護塗料「NONROT BRUNO」、床用に玄々化学工業(本社・愛知県津島市)のフロアオイルフィニッシュ「IG―17」の取り扱いを始めた。

 同社ホームページ上に新カタログを掲載中だ。

 ぬくもりを感じられる空間の演出や精神的なリラックス効果が期待できるとして、木材を取り入れた建物は増えつつある。外川敏恵社長は「長い間道内でビジネス展開をしていて、施工も含めてさまざまな形で提案したい。ぜひ声を掛けてもらえれば」と話している。

(北海道建設新聞2020年3月13日付3面より)


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