関係者駆けつけPR
観光、物流、救急搬送を担う道路が完成―。深川留萌自動車道大和田[MAP↗]―留萌[MAP↗]IC間4・1㌔が28日に供用開始し、全長49㌔の同自動車道が全線開通した。高規格道路としては道内初の全線開通で、待ちわびていた市民らの一般車両が続々と本線に入っていった。
深川留萌自動車道は、深川市を起点とし秩父別町、沼田町、北竜町を経由して留萌市に至る全長49㌔で留萌開建が約20年かけて完成させた。都市間を結ぶ高速ネットワークとしてホタテや甘エビといった水産物の輸送、救急搬送時間短縮など多大な役割を果たす。
本来なら全線開通当日に、記念式典が催されるはずだったが、新型コロナウイルス対策のために断念。しかし留萌開建や留萌振興局、留萌市の職員らが全線開通を見守ろうと駆け付け留萌IC近辺で旗を振り、一般車両に開通をPRした。
維持管理業者の堀口組は通行止めゲートを開け、一般車両を安全に本線上に誘導。
留萌開建の船木淳悟部長は「道北、日本海沿岸までつながり留萌が近くなった。走りやすくなり、道央圏からも近くなり日帰り旅行にも使えるようになる」と、自動車道の利用を呼び掛けた。
留萌振興局の野村聡局長は「オロロンラインのゲートが開く。多くの人来てもらい、おいしいものを食べて健康になってほしい」と、観光振興にも多大な恩恵があることを強調。
留萌市の中西俊司市長は「安心・安全な道路が完成した。国道231、232号の道路情報も発信し、夕陽を見ながら観光などしてもらえれば」と、留萌地域の魅力をより一層伝えていくことを話した。
開通後、一番乗りとなったのは標茶町の佐藤茂雄さん。2日前から留萌市に滞在。また、22日に開通した根室道路でも一番だったという。
(北海道建設新聞2020年3月31日付16面より)