目標実現に大きな一歩踏み出す
生産性の向上を掲げる 北海道技術コンサルタント
河川や砂防の調査、計画、設計を主力事業とする北海道技術コンサルタントは、生産性の向上を目標に掲げた。総務部の谷本英徳部長は「会社は人生の半分以上を過ごす場所。やりがいのある職場環境づくりにつなげたい」と力を込める。
専門性が高いが故に担当者が仕事を抱え込み、長時間労働に至る状況にある。取り組みをサポートした専門家から「専門性が低い部分は人の手を借り、社員同士で助け合いをしやすい環境を整備しては」とのアドバイスを受け、社員研修を実施。傾聴やフィードバックの仕方を学び、コミュニケーション向上に生かした。
自社が抱える課題の解決に向け、社員のニーズを把握するためにグループワークの場を設置。生産性の向上を図るため、効率的な役割分担の必要があるといった、率直な意見を引き出すことができた。
今後は社員で検討会を開き、対応策について議論を進める予定。内容は骨子としてまとめ、経営陣が最終調整する流れを想定している。
半年間の取り組みで今後の展開を整理し、働き方改革実現のために進むべき道筋が見えた。よりよい環境整備に取り組むことで、魅力ある会社とアピールし、人材確保にもつなげたいと決意を新たにする。
女性職人の採用目指す アスペックコーポレーション
内装や外装、リフォームなどを手掛けるアスペックコーポレーション。業界の人手不足が深刻化する中、女性特有の感性を主力の内装工事に生かしたいと、女性職人の雇用を目指している。
子育て中の女性も視野に入れているため、ライフサイクルや働きやすい環境などについて、専門家からアドバイスを受けた。時短勤務や子どもの急な病気への対応など、チームでカバーし合うような柔軟な体制を目指す。
「周囲が働きやすい環境づくりや心遣いができるように、家庭環境を知っておくことも必要。関係づくりが大事だ」と矢野哲夫社長は強調する。
採用に当たっては、厳しい現場環境と入社後のギャップをなくすため、面接の段階からどのような仕事かを積極的に伝えたいと考えている。
「家づくりは女性が主役」と話す矢野社長。女性の特性を生かし、提案から施工までを提供するチームの立ち上げを目指している。同社の女性職人チームが現場で活躍する日を思い描き、大きな一歩を踏み出した。
(北海道建設新聞2020年4月9日付14面より)