見えない脅威 コロナに臨む

 国内外で猛威を振るう新型コロナウイルスは、道内経済にも大きな影を落とし先行きは不透明だ。

 本道を支える観光業はインバウンド需要が冷え込み、飲食業は不要不急の外出自粛が響く。農業や漁業は消費低迷の打撃を受けている。その中で建設業は何ができるか。

 長年、地域の経済と安全を支えてきた地方建設業に感染拡大の影響と対策を聞き、見えないウイルスと見えない先行きに備える視線を追った。

見えない脅威 コロナに臨む(4)堀口組

2020年04月30日 16時00分

外国人材採用にも暗い影

 新型コロナウイルスが留萌管内の建設会社にも影響を及ぼしている。外国人材を雇用している堀口組(本社・留萌)は1日に入社式を開き、ベトナム人技術者2人を採用する予定だったが、1人は航空減便・運休の影響により来日できなかった。また、入国したとしても2週間の待機や公共交通機関の利用自粛を求められるため、来日のめどは立っていない。

 政府は3月28日にベトナムからの入国について、水際措置を取ることを決定し検疫を強化。入国しても指定場所での2週間待機と、公共交通機関の利用自粛を求めている。

 同社は、3月26日に入国を予定していたベトナム人技術者2人のうち、1人が搭乗しようとしていた日本行きの航空チケットがキャンセルされたため、別会社の航空チケットを手配しようとしたが、その間に政府の検疫強化期間が始まった。

 このため、入国できたとしても東京で2週間の待機が発生。宿泊や食費などを負担する手続きの問題や、留萌市まで移動するにしても公共交通機関の利用自粛が求められ、留萌市もしくは仙台支店から東京まで車で迎えに行き、留萌市に向かわなければならない状況になった。さらに長距離移動となるため、運転する社員の感染リスクを考慮し4月入社を見送った。

 また、同社はベトナム人実習生1期生4人を17年5月に、2期生4人を18年8月に迎え入れていて、1期生は3年間の実習期間を無事終え、3月30日に帰国する予定だったが航空便は運休。その後、4月1日、17日の帰国に向けチケットを確保したが、また運休となった。

 いつ帰国できるか分からない実習生の経済的負担を軽減するため、外国人材を監理する団体を通じて、札幌入国管理局旭川出張所にビザ延長を申請し、労働による収入を得られるよう配慮する。

 13日には3月中旬に来日し、旭川市でマナー講習などを受けていたベトナム人実習生4人が留萌市に到着。生活準備や安全教育を終了し、16日から現場実習を始めた。

 帰国がかなわない4人を合わせると13人が宿舎に入居することになるが、「生活スペースは十分確保できていて問題ない」と話している。(留萌支局・梅坪国史郎記者)

(北海道建設新聞2020年4月21日付10面より)


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