コロナ禍で雑踏警備が激減/北警協、行政に支援策を要望へ

2020年04月24日 07時00分

 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、道内の警備業にも多大な影響が出ている。雑踏警備に関しては4月末以降のイベントの中止が相次ぎ仕事がなくなっている。今夏に予定していた東京五輪の延期に伴い、聖火リレーやマラソン・競歩などの警備も準備を白紙に戻した。業者によっては雑踏警備の穴を交通誘導警備など他の警備で埋めようとする動きが出ている。北海道警備業協会は会員企業の経営が窮しないよう、道など主要な行政機関に対しキャンセル料の支払いなど適性な下請け取引に向けた支援策を要望していく考えだ。(建設・行政部 大坂 力記者)

昨年、大通公園で開かれたイベントの雑踏警備。相次ぐ中止によりこうした風景が見られなくなっている

 2月下旬から全国で新型コロナウイルスの感染が拡大したことにより、道内でもYOSAKOIソーラン祭りや北海道神宮例祭(札幌まつり)のみこし渡御など大型イベントの中止や延期が相次ぐ。ことしの後半には7月末の豊平川で開かれる道新・UHB花火大会や10月の札幌マラソンが控えているが、これらの開催もまだ不透明だ。このようなイベントの中止、延期により、警備業各社が当て込んでいた雑踏警備の仕事が激減している。

 ことしはさらに例年と違い、東京五輪関連の行事が予定されていたことが災いした。道内では、聖火リレーやサッカー予選のほかにマラソン・競歩の札幌開催が加わり、警備員の動員は1万3000人に上っていた。

 札信警備(本社・札幌)の木田義信社長は、請負会社からの北警協への協力要請を受けて、イベント委員会副会長として警備員の確保に奔走したが、めどが立った3日後に延期が決定。いったん、これまでの準備を白紙に戻し、秋ごろから再度集め直さなければならなくなった。一方、自社のことしの受注に関しては「イベント関係の仕事がない分を建築、土木関係で巻き返していかなければならない」と、交通誘導警備の割合を増やして減少分を補う考えだ。

 雑踏警備以外でも航空便の運休、減便により空港の保安警備が縮小。施設警備に関しては今後、オーナー企業の経営が悪化すればコスト削減の対象になる可能性がある。交通誘導警備にしても感染拡大防止の観点から急きょ、現場が閉所するリスクをはらむ。北警協の小松裕会長はコロナ禍について「警備業にとっても大小はあるにせよ全体的に影響は出ている」と見通す。

 全国警備業協会は3月に内閣官房など各省庁や議員連盟に要望書を提出。大型イベントの中止・延期に対しては、イベント主催者からのキャンセル料の支払いなど適性な下請け取引に向けた支援策を求めた。北警協も全警協と歩調を合わす形で、道や札幌市などに要望を挙げていきたい考えだ。小松会長は「会員企業の経営が苦しくなる事態に陥る可能性がある。要望することで少しでも会員の力になれれば」と話している。

(北海道建設新聞2020年4月23日付1面より)

 


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