地震被害の清田区里塚で住宅再建加速

2020年05月08日 07時00分

 北海道胆振東部地震で宅地や道路が壊滅的な被害を受けた札幌市清田区里塚地区で、住民や市、工事関係者の努力によって住宅再建が本格化している。災害発生から約1年半足らずで、補修や建て替えの意向がある住宅のうち約3割が既に工事に着手。陥没した地盤の改良と併せて、住宅再建など複雑に重複する現場を一体的に調整する手法が早期復旧の成果を生み出し始めている。

 同地区では地震により、大規模な土砂流出が発生。地盤の流動化を抑制する対策工を早期に確立し、宅地と道路の地盤改良を2020年3月までに完了させている。20年度は暗渠管の布設や公園の地盤改良などインフラの復旧が順調だ。

 住宅が被災し、罹災(りさい)証明を提出した116戸のうち、持ち家は106件を占める。一時は約半数が地元を離れたが、対策工の検討やインフラの復旧が進むにつれて、約9割に上る92件(4月27日現在)が住宅を再建する意向を示した。

 持ち家は補修が20件、建て替えが8件の計28件で着工。このうち補修17件、建て替え1件がそれぞれ完了した。早期に施工できたのは、被災建物の土台に薬液注入する工法を採用したため、効率的な施工が可能になったからだ。

 現場では住宅の補修などと並行し、地盤改良や上下水道などの復旧が進む。工事が重複する中、札幌市の現地事務所、施工業者やハウスメーカーが住民との調整役を担い、円滑な施工につなげている。

 市建設局市街地復旧推進室の須志田健清田区里塚地区市街地復旧推進担当課長は「地域のコミュニティー再生に向け、対策工の検討や工事に迅速に取り組んできた。多くの人が地域に残ってもらえるのは、その成果が見える」と話している。


関連キーワード: 住宅 胆振東部地震

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

株式会社クリエイター
  • オノデラ
  • 北海道水替事業協同組合
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

工事が順調に進展 仮称・苫小牧中央インター線
2020年06月16日 (2,080)
2人暮らしに最適な平屋提案 内池建設
2020年10月08日 (1,419)
若返る新さっぽろ(上)医療・教育施設が核
2020年09月30日 (1,399)
道内建設会社 毎週5社のペースで消える
2020年08月31日 (1,257)
若返る新さっぽろ(下)厚別区全体へ波及を
2020年10月02日 (1,248)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 「建築の聖地」メムメドウズの10年new

「建築の聖地」メムメドウズの10年
独創的な住宅が点在する次世代住宅研究施設が誕生して10年。世界的にも類を見ない建築群のこれまでと現在を追った。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第1回「街並みに調和する外壁の色」周囲と調和し、その建物も映える色を見つけたいところです。

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第193回は「酒豪」。お酒に強くても醜態をさらしてはただの飲兵衛。節度をもって周りと接してこそです。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第1回「行政書士ってどんな仕事?」雑多な手続きを一切合切担います。何でも相談してみてください。